みなさんは「自薦ヘルパー」というのをご存知ですか?
僕は4年前くらいから「自薦ヘルパー」を利用しているのですが、
今までの生活が一変するくらいに、自由に日々を楽しめるようになりました。
例えば、ヘルパーさんと一緒に、
行ってみたいお店に行ったり、ランチやカフェを楽しんだり、
食べてみたかったラーメン屋さんにも行くことができました。
一番大きく変わったことは、
大学生との交流が増え、とても新鮮な日々を過ごせるようになりました。
(椙山女学園大学の食堂にて教授や学生さんとランチ)
僕の身体障害の等級は、障害手帳1種1級、障害程度区分は6。
重度の障害とされていて、要介護が「常時介護」です。
身体障害の区分は、障害種別ごとに決まっています。
http://www.crayon-box.jp/seido/tetyou/toukyuuhyo.htm
(参考:くれよんBOX)
この障害区分・等級に応じて、ヘルパーの要介護認定が行われ、介護時間が決定します。
通常、訪問介護をお願いしたい時は、
訪問介護会社に電話して、来てもらいたい日時を依頼し、対応できる人が派遣されます。
しかし、
介護会社も人手不足で、なかなか来てもらいたい時に人材がいるとは限りません。
なかなか時間調整も難しく、長時間ヘルパーさんに来てもらうことは困難でした。
何社にも依頼をして時間調整しなくてはいけなかったり、ヘルパーさんにお願いできない時があったり・・・
不便すぎる!!!
と、いうことで始めてみた「自薦ヘルパー」。
やってみたら、僕の要望が通りやすいし、自分で人材も時間もコーディネートできるのでQOLがとても上がりました。
始める時は少し大変ですが、
ヘルパーの人材が揃えば、とても便利な日々が待っています。
(東京から遊びに来た院生同期と名古屋港水族館へ)
では、どうやって始めたらいいか、
僕なりのやり方をご紹介します。
【始めかた】
①ヘルパーさんの募集をします。
・希望のヘルパーさんの条件を決めます
・インターネットサイトで募集します
https://jmty.jp/aichi/rec-nurs/article-7q0ck
(「ジモティー」 利用料:無料)
② 面接をして、採用・不採用を決定します。
・お互いに気が合うか確認します
・条件の確認をします
・障害のこと、医療ケアのことなど、介助して欲しいことを伝えて確認します
・すぐに辞めることにならないか、じっくり検討します
・何人か採用します(僕は3〜4人採用しています)
③ 「自薦ヘルパー」を登録できる訪問介護会社を探します。
・地元の訪問介護会社に電話して、登録可能かどうか聞いて行きます
(僕は、100〜200社ほど電話しました)
http://www.wam.go.jp/shofukupub/
(参考:WAM NET 利用しました)
④ 採用した人に、訪問介護会社を紹介し、登録してもらいます。
⑤ 曜日・時間ごとに、自分で採用ヘルパーさんをコーディネートして利用します。
※ヘルパーさんへの給料は、登録した会社から支払われます。
登録した会社は、利用分の介護報酬を受けることができるのでメリットがあります。
最初、始める時には手間も時間もかかりますが、
ヘルパーさんが決まると、とても楽になります。
ヘルパーさんとの相性の心配もなくなりますし、
自分が採用した人に来てもらえるので安心感もあります。
ただ、ヘルパーさんが自己都合で辞められた時には、介護会社に謝罪に行ったこともありますので、長期続けてもらえる人を自分でしっかり見極める必要があります。
その点だけ気をつければ、大丈夫です!
僕の場合、講演会や営業活動をしていますが、その時はヘルパーは利用できません。
こういう時は、親に同行してもらっています。
そのほかの時間は、ほぼヘルパーさんに付き添っていただいています。
「自薦ヘルパー」は、始める時がとても大変です。
ここが難点だなぁ、と思っていたら、
北海道札幌市に最先端の制度「パーソナルアシスタンス制度」というのを知りました。
http://www.city.sapporo.jp/shogaifukushi/jiritsushien/1-4-1_pagaiyou.html
(参考:札幌市ホームページ)
平成22年4月から始まったのですが、
訪問介護事業所を通さない重度障害のある方の介助制度です。
ヘルパーの資格がなくても介助者になれます。
「自薦ヘルパー」と同じような仕組みなので、ぜひ全国でも広まったら嬉しいなと思います。
東海市にもできたらいいなぁ。(東海市長さん、お願いします!)
佐藤仙務
(文章:朝倉美保)